ご覧いただきありがとうございます。駆け出しコインディーラー満元です。
これまでに株式投資、不動産投資、太陽光投資、投資信託、FX、仮想通貨取引、金現物保有などを経験して、アンティークコインにたどり着きました。
様々な投資手法を知る中で、それぞれのメリットデメリットや自分の向き不向き、社会情勢を考慮しつつ、いくつかの運用を続けて利益を上げています。
これはそんな私のコイン投資戦略をまとめたブログです。
アンティークコイン市場は全盛期とはいかないまでも、ここ最近活況となってきています。1986年2月、鑑定会社PCGSによる第三者の鑑定サービスが登場し、コインの真正性、コインのグレードを定義することで、よりコインの価値がわかりやすくなりました。この鑑定サービスは、希少なコインの購入に伴うリスクを大幅に減少することができ、コイン市場の成長に大きな影響を与えてくれています。
今回はアンティークコイン投資の中でも”レアコイン投資”にフォーカスして話していきます。
レアコイン投資で成功するための
五つの戦略
・自分に合ったバランスのとれたポートフォリオの構築
投資の格言一つに”卵は一つのカゴに盛るな”という言葉があります。どんな投資でもいえることですが、リスクを減らすためには分散が重要です。レアコイン投資においても、コインのポートフォリオには市場の変動を最小限に抑え、利益を最大化できるような様々なコインを含める必要があります。
ハーフ・セント、ラージ・セント、初期のニッケル、ダイム、クウォータ―、ハーフ・ドル、シルバー・ドルなどの古典的なアメリカコインを含めるべきです。ここでアメリカコインを選定した理由は、アメリカのアンティークコイン市場は成熟しており、リスクを抑えることができるためです。
また、金地金やプラチナ、パラジウムといった貴金属の地金型コインに投資することも有効です。1ドル金貨から20ドル金貨のダブルイーグルなどの古典的な金貨は、レアコインのポートフォリオを多様化するのに役立ちます。
コイン投資で成功している人は、数十年とはいわないまでも何年もかけて組み立てた極めて長期的なビジョンを持っています。彼らは、購入するコインについて学び、購入したコインの市場評価を調べることに時間を費やしているか、もしくは信頼できるコインディーラーとプランを組み立てています。その結果、本当に価値のあるコインを見出すことができたのです。
・コインを購入する前に本を買う
レアコインに投資する際の最も適切な投資アドバイスは、”Buy the book before you buy the coin”という格言が言われています。コインを購入する前に本を買う、ということです。本などから得られた知識はこれから実施する投資を十分に理解することにつながります。
自分が集めたいコインのシリーズやコレクションに特化する。そして適正な市場価格で質の高いコインを見極めるための知識を身につけることが重要です。
コインの情報はネットや最近ではブログ、YouTubeなどを利用すれば、投資対象となるレアコインに関する豊富な情報を得ることができます。投資のために調べているコインの市場価値を判断するには最適な情報源です。しかし注意しなければならないのは、これらの情報がすべて真実であるとは限らないことです。複数の専門家の意見を参考にして、適切な投資判断をしましょう。
・プライスバブルを回避する
コインの市場は、株や不動産の市場と同様に変動しやすいものです。最終的にコインの価格は、需要と供給によって決まります。これまで発見された数が少なく、希少価値の高かったコインが新たに多数発見されると、そのコインの価格は劇的に下落してしまいます。
逆に、特定のシリーズに人気が集中し予期せぬ需要が突然発生すると、価格が急激に上昇することがあります。つまりバブルです。そしてそのブームが収まると、価格は元の水準に戻ります。
コインの世界でのバブルは、2013年3月のオークションで落札されたシルバーイーグルコインが有名ですね。PCGSによって初めてProof 70 DCAM と鑑定された1995Wプルーフシルバーイーグルが当時8万ドル以上で落札されました。最初にPR70DC鑑定が付いたため、コレクターの需要が殺到したのです。このあと、200枚以上の同じコインがPCGSによってPR70DCの鑑定が付いたため、現在では2万ドルほどに暴落してしまいました。
未来を予見することは不可能ですが、バブル時に購入しない、という選択をすることで損失を防ぐことができます。
・レアコインを手に入れるチャンスは
コインディーラーとコインフェアが欠かせない
アンティークコインは全て”一点物”です。コモディティとして取引される株式や債券とは異なります。2枚の同じ金貨があるとき、同じように見えて同じグレードであっても、微妙な違いがあります。銀貨の”トーン”などが分かりやすいでしょうか。
レアなコインは一般のオークションよりも個人で取引されることが多いため、レアコインのコレクションをする際には、優秀なコインディーラーに協力してもらうことが良い戦略となります。
また大規模なコインフェアやコインショーは、投資向きのレアコインを見つけるのに最適です。
信頼できるコインディーラーと一緒にコイン投資戦略を練ることで、あなたの投資目的・目標に合ったレアコインを見つけることができます。コインディーラーは市場を動かす存在であり、コイン市場の複雑さを理解しているので、上手く活用してください。
・鑑定済みハイグレードのみを購入する
投資向きのレアコインを購入する場合は、PCGS(Professional Coin Grading Service)またはNGC(Numismatic Guarantee Corporation)の鑑定済みコインが適しています。この二社が世界的に認識されており、鑑定したグレードにも一定の信頼があります。
ただ先述したように、同じ鑑定機関で鑑定された同じグレードのコインでも、見た目の印象が良い方が高値で取引されることが多々あります。欲しいコインで目標とするグレードの範囲内、かつ品質の高いコインを探してください。
最近CAC(Certified Acceptance Corporation)という会社がスラブに入れられている鑑定済みコインの認定を始めました。鑑定済みコインの認定てどういうこと?と思いますが。。目の付け所が面白いです。第三者による鑑定を”第四者”として意見する、というような感じでしょうか。
緑色のCACシールは、その”コインとグレードの正当性”を示しています。つまりコインに対してグレードが適正だ、ということです。
また金色のCACシールは、"Candidate for Upgrade(アップグレード候補)"を示しており、指定されたグレードのプレミアム品質のコインであることを示しています。
このコインを再鑑定や別の鑑定会社に鑑定を依頼する”クロスオーバー”を依頼すれば、もしかするとグレードアップするかもしれません。
現に一部のコインディーラーはクロスオーバーを推奨しています。しっかりとした根拠を持ってクロスオーバーに出すのは戦略としてアリだと思います。
しかしただやみくもにクロスーバーや再鑑定に出すことは、鑑定会社の鑑定枚数を増やしてしまい、アンティークコイン本来の価値を決定づける”希少性を損ねてしまう”ためおススメできません。
鑑定枚数が1,000枚とかならいいかもしれませんね。ただ私はギャンブル的な再鑑定は絶対におススメしません。他の保有者のコイン価値をも損ねてしまい兼ねません。
レアコイン投資はどうしても資金が必要となってしまいますが、戦略としてはとても有効だと思います。資金に無理のない範囲で、コインの美しさを楽しみながら資産形成していきましょう。
でも色々コインを見ていると欲しくなってしまいます。。。コイン投資は長期目線が基本です。用法・容量を守って正しくお楽しみください。